回答としては、
本記事では、新卒でエンジニア企業やSIer企業などのIT系企業には入らずに、新卒で社内SEになるメリット、デメリットを解説します。
本記事の内容
・社内SEとは?
・新卒で社内SEになるメリット3つ
・新卒で社内SEになるデメリット4つ
・【結論】新卒で社内SEはオススメしません
本記事の信頼性
・大手SIerのNTTDATAで4社のITコンサル・システム開発案件に従事し、外部から社内SEを見てきた
・現在、事業会社の情報システム部で社内SEとして3年間勤務
社内SEとは
文字通り社内で働くSE(システムエンジニア)のことを言います。
「社内の従業員として、自社で管理しているシステムやインフラの構築・管理業務、社内ユーザーからの問合せ対応を行うシステムエンジニア」のことを言います。
そして、社内SEは主に会社の「情報システム部門」という部署に配属されることとなります。
通常のシステムエンジニア(SE)は、お客様企業のシステムを担当するのに対して、社内SEは、自社のシステムを担当することが大きな違いとなります。
新卒で社内SEになるメリット3つ
新卒で社内SEになるメリットは、次の通りです。
・ユーザーに近い立場でシステムを管理できる
・幅広くシステムを見渡せる
・ワークライフバランスが安定
それでは、順にメリットをみていきます。
ユーザーに近い立場でシステムを開発・運用できる
社内SEにとってのユーザーは、社内の業務部門(総務、人事、経営管理、購買等)の方となることがほとんどです。
このため、割とユーザーに近い立場で、システムの開発、運用に携わることとなります。
これによって、ユーザーの求めていることを聞き出しやすく、ユーザーを意識したシステム開発・運用を経験できます。
対して、IT系企業のシステムエンジニアだと、直接ユーザーと接する機会は少なく、システムの開発がメインで、運用まで継続して携われることは少ないです。
幅広くシステムを見渡せる
社内SEは、会社のITに関する仕事をすべての行うことになるので、良くも悪くも仕事内容の幅が広いです。
システムの企画、開発、インフラ整備、セキュリティ等、幅広く関与し、システムの何でも屋になることも多いです。
ただし、会社の規模によっては、分業化されており、特定の業務だけを担当することもあります。
ワークライフバランスが安定
社内SEは、社外のお客様を相手に仕事するわけではなく、社内の業務部門が相手になるため、仕事上、融通が利きやすいです。
その分、仕事のスケジュールを管理しやすく、残業が割と少なく休暇もとりやすいです。
理不尽なお客様対応による、業務の忙殺がないのは凄くありがたいです。
実際に僕の社内SEの職場でも残業時間は、平均して20~25時間ほどだと思います。(IT業界としては、かなり少ないです。)
新卒で社内SEになるデメリット4つ
新卒で社内SEになるデメリットは、次の通りです。
・IT教育環境が不十分
・自社システムに特化した知識、経験となる
・最新のIT知識を得づらい
・異動でIT領域から離れる可能性あり
それでは、順にデメリットをみていきます。
IT教育環境が不十分
社内SEのIT教育環境は、社内SEの部署である「情報システム部門」が独自に教育教材、カリキュラムを作っているケースが多いです。
そして、これを作った人もIT系企業で業務していた訳ではないため、IT系企業の教育環境と比べると品質は劣ります。
このため、社内SEの教育として、自社ではなく外部の教育講座を受講しに行くという会社も多いです。
自社システムに特化した知識、経験となる
どうしても社内のシステムだけを見て、OJTでITの知識を学び、経験を積むこととなります。
世の中の標準や、他の企業のシステム状況を知る機会はほとんどありません。
視野が狭くなり、システムの知識が偏ってしまう危険があります。
これにより、新しいシステム、サービスにも乗り遅れ、IT環境も世の中から置いてかれることにもなります。
最新のIT知識を得づらい
最新のIT知識は、基本的に自分で公開情報をベースに入手することとなります。
自分で情報収集しないと何も得ず、情報収集しようとしても情報が限られます。
IT系企業であれば、まだ世に広まってない最新情報は、いやでも耳に入ってくる状況です。
今後、IT業界として仕事していく上では、ITトレンドに乗れないのは大きなディスアドバンテージになります。
異動でIT領域から離れる可能性あり
社内SEであっても、あくまで会社のIT部門に所属している従業員です。
なので、IT部門から他の全く関係ない部門に異動になる可能性は十分にあります。
新卒でIT系の仕事を望んでいても、会社の都合で、IT系のキャリアに進めなくなるのはかなりの損失です。
【結論】新卒で社内SEはオススメしません
結論としては、社内SEになりたいのであれば、
おすすめ
IT系企業に就職し3年ほど修業をして、その後、転職して社内SEになることをお勧めします。
IT系企業に就職することで、充実したIT研修を受け、お客様のシステムのプロジェクトに携わり、IT業務の基盤となる経験を積むことができます。
入社3年間は仕事が忙しかったり、要求レベルが高く大変であっても、これを頑張り抜けば、今後のITキャリアで大きな資産となります。
以上となります。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。